■第7章:自動車の登録手続き
車を購入する場合は、車の登録手続きが面倒なので一般の方はすべて車屋さんに任せてしまう場合が多いと思います。
でも手続き方法をマスターすれば、総額15,000円程度で済みます。
これらのノウハウは知っていて損はないと思いますのでぜひ習得してください!
家族や親戚・知人がクルマを買う際にも代行してあげると重宝がられます。
中古車屋さんは一般的に客引きの為に車の表示本体価格を安く抑えて、あとは手続き関係の諸費用を上乗せすることで儲けを出しているところがほとんどです。
一般の方が知らないことをいいことに、手続き費用と称して高いところだと車両価格の他に15万円程度の費用をとっているところもあります。
自分で手続きできるなら、わたしのように原価でクルマを購入(仕入れ)して安い(適正な)費用で申請手続きをして好きなだけ好きなクルマに乗り替えができます。
❶【車庫証明の申請】
車庫証明は、「普通車」の名義変更や登録を行う際には必須の書類です。
まずはこの書類がないと名義変更や登録ができません。
昔からの名残で「軽自動車」は別で、名義変更や登録の際の車庫証明は不要です。
申請は管轄の警察署で行います。
(1)申請に必要な書類
①自動車保管場所証明申請書※4枚綴り
②所在図・配置図
③自認書(保管場所使用権原疎明書面)
④保管場所使用承諾証明書
これらの用紙は、管轄の警察署でもらえます。
①②は必ず必要な書類です。
③④については駐車スペースの土地・建物が車の名義人本人の所有物の場合は③を使います。
その他の月極駐車場やマンションの駐車場などの場合は④の書類を使います。
(2)各書類の書き方・留意点
①自動車保管場所証明申請書(車庫証明)
『登録区分』:
・新規:新車、中古車を保有し、登録するとき
・変更:登録してある自動車の保有者の住所・氏名等を変更するとき
・移転:自動車の保有車を変更するとき
『保管場所の所有区分』
・自己単独:本拠の住所と保管場所の住所が同じ場合
・共有:マンションのように、共有者が複数人いる場合
・その他:月極め駐車場や保管場所の名義が親や配偶者の場合
②所在図・配置図
・所在図は住所と保管場所が異なる場合はその距離を記載
・距離2㌔以上は車庫証明が取れないので注意
・配置図は保管場所、そこに隣接している道路、保管場所の入口とそれぞれの幅を記入
・駐車スペースの寸法は、乗用車5m×2m(10㎡)確保で審査はOK
☄うらわざ
2㌔以上離れたところを保管場所にしたい場合、店舗や事業所があれば(実際はなくても)車庫証明はとれます。
この場合は何らかの「公共料金」(水道や電気代等)の支払い証明書(自分名義で領収書でもOK)を添付すればよいことになっています。
自分名義で公共料金の支払い証明さえ取れればどこでも車庫証明が取れるということです。
③自認書(保管場所使用権原疎明書面)の書き方
・保管場所の位置:実際の保管場所の住所を記入
・住所:申請書の申請者欄で記入した住所を記入
・氏名:申請書の申請者欄で記入した氏名を記入
・使用期限:通常1年以上を契約その旨を記入
・提出日:そのまんま提出日を記入
・保管場所所有者の連絡先を記入し押印
・保管場所の所有者が親や配偶者の際は申請書と違う印鑑を使用
④保管場所使用承諾証明書の留意点
月極駐車場などでは、この書類をもらうのに「書庫証明申請手数料」として高いお金を取る大家もいます。
でもこの書類がなくても「賃貸借契約書」があればコピーで代替可能です。
通常は仲介の不動産業者が契約書を交わしますので、それがあれば手数料を払う必要はありません。
(3)申請手続き
申請は管轄の警察署に行きます。
警察署内の交通課にある車庫証明窓口に提出します。
ここでは書類の確認をしてもらって受理してもらいます。
後日交付される日時を記載した引換券がもらえますので、指定された期日以降に引換券をもって取りに行きます。(警察によっては引換券がないところもあります)
この期間に警察は実際の保管場所の確認をして問題なければ予定どおり交付されます。
もし何か問題があれば電話連絡がきますので、不備な点などを聞きましょう。
申請印紙代は平均で2,700円程度かかります。
地域で決まってますのでこのサイトで確認してください。
証紙は、申請時に必要な警察署と交付時に必要な警察署があります。
警察の窓口、もしくは交通安全協会で購入できます。
交付日には、受取確認の為に「認印」が必要です。
(同じ性なら申請名義人の印でなくても問題ありません)
交付の際、4枚綴りの自動車保管場所証明申請書の上2枚とステッカーがもらえます。
陸運支局で登録の際に必要なのは1枚目の用紙のみです。
(2枚目は控えとして申請名義人がもっておきます)
☄車庫証明書の有効期限は1ヶ月です。それまでに登録(名義変更)を済ませます。
☄車庫証明の各種申請書用紙は、警察署によっては1冊単位で無料でもらえます。
(1冊1,000円程度で販売する署もあるようです)😲
☄車庫証明の申請は警察署内にある交通安全協会でも代行しています。
そちらで申請すると印紙とは別に協会費をとられますので交通課窓口で申請しましょう。
❷【登録手続き】
名義変更は「普通車」の場合は各都道府県の陸運支局で手続きを行います。
「軽自動車」の場合は各都道府県の軽自動車検査協会で行います。
これらは別の団体で場所も異なりますので注意して下さい。
(1)登録手続きの種類
①移転登録(名義変更)
一般的に名義変更と言われるものですが、正式には移転登録といいます。
ナンバーのついている車検付きの車であれば、名義を変えることができます。
②抹消登録(廃車)
一般的に廃車といわれているものですが、正式には抹消登録といいます。
これには、一時的に廃車する一時抹消ともうスクラップにしてしまう永久抹消があります。
(永久抹消はほとんど行うことはないと思います)
③新規登録
これは新車を登録する時と、一時抹消された中古車を新たに車検を受けて登録するものがあります。
オートオークションで仕入れるクルマは車検切れで抹消済みの車が多いので、その場合は車検を受て新規登録になります。
④変更登録
これは結婚して名字が変わったとか引っ越しで住所が変わった場合に行う手続きです。
「変更」という言葉が入っているので、名義変更と間違いやすいので注意が必要です。
中古車販売で主に行う手続きはこれくらいですね。
この他にも紛失した場合の再交付や海外に輸出する場合の輸出抹消等ありますが、これら基本的な手続きさえ出来れば他は同じようなやり方ですので問題はないでしょう。
陸運支局へ到着:
陸運支局での登録までの手順は都道府県にとって多少異なります。
①陸運支局での書類を揃えます
・マークシート(2号)、手数料納付書、手数料印紙(500円)、税申告書
②書類を記入作成します
・譲渡証明書、委任状、手数料納付書、税申告書等はボールペンで記入
・マークシートは鉛筆で記入
③プレートを車からはずして返納(ナンバープレートも変更の時)
④出来上がった書類を登録窓口へ提出
⑤新しい検査証の登録内容を確認
⑥県税事務所の窓口へ行って税申告
⑦ナンバープレートも変更の時は新しいプレートを購入して取り付けた後に封印
☄予備車検というのがあって検査のみ合格して登録をしない場合の車検です。
予備車検として検査を受けると予備車検証がもらえます。
予備車検は合格日から3ヶ月間有効です。
車検だけ先に受けておいて後で登録したい場合などに使います。
Yahooオークションでは予備車検付きとして出品している車が多いですね。
(検査はこちらで受けておくので登録はそちらでしてくれ。という感じですね)
・ナンバープレートを返納した場合(他府県ナンバー、番号変更など)は、新たにプレートを購入します。
同じ敷地内の自動車協会で販売しています。
普通の物¥1,450(東京都)
字光式¥2,860+字光式用器具代
(プレートの値段は各都道府県で多少値段の差があります)
・「封印取り付け場所」でプレートを自分で取り付けると係員のおじさまが一瞬で封印してくれます。
(2)リサイクル料金
平成17年1月1日より「使用済自動車の再資源化等に関する法律」(自動車リサイクル法)が施行されました。
これは使用済自動車(廃車)から出る有用資源をリサイクルして環境問題への対応を図るための法律です。
現状のリサイクルの障害となっている部分について、自動車メーカーがリサイクルの責任を果たすこととなります。
具体的には、エアコンの冷媒として使われており大気放出されると地球環境を破壊する「フロン類」、爆発性があって処理の難しい「エアバッグ類」、使用済自動車から有用資源を回収した後に残る大量の「シュレッダーダスト」の3つについて自動車メーカーがリサイクルすることになります。
このようなリサイクルに必要となる費用については自動車ユーザーが負担することになります。
このリサイクル料金は、簡単に言えば車をスクラップにする時に必要になる費用ですが、上記のように前払いで支払いをすることになります。
車の売買によって所有者が変わっていく場合は、最終的にスクラップにする所有者が本来は支払うべきですので、車を売買する際はすでに支払い済みのリサイクル料金を買い手からもらって引き継いでいく形となります。
リサイクル料金を支払えばリサイクル券がもらえますので、車検証と同様に大切に保管が必要です。
リサイクル料金は車1台ごとに違いますが6,000円~18,000円程度と3倍の差があります。
また支払っていない車の料金がいくらになるかは、ネットサイトで調べることができます。
☄まとめ:車両登録に掛かる費用
・車庫証明(普通車のみ):2,700円
・登録手数料印紙代:500円
・ナンバープレート(交換が必要な際):1,450円 ☆希望ナンバー5,360円
・リサイクル券:10,000円(平均)
・合計:約15,000円
となります。
自分で申請を行えば、車両本体のほかには15,000円程度で済むということです。
業者さん任せにするのはホントもったいないですね。
わたしの場合、車庫証明の手続きには奥様に何度も地元警察に行ってやってもらってました。😀
『フェラーリを原価で手に入れる方法編❽』に続く~