premium『フェラーリを原価で手に入れる方法編❻』事故車 修復歴 見分け方(^0^)

premium Ⅱ

■第6章:くるまチェック方法
中古車の購入(仕入れ)においての関心事、注意点は「事故車」「修復歴あり車」をつかまないことでしょう。
車を見極める目(査定)は、くるま乗りには重要なことですので眼力!つけましょう。(^0^)

【ボディ】
(1)各部の取付ナット(ボルト)の状態確認

簡単に見分けられるのが、ドアやボンネットなどの取付のネジをじっくりと観察します。
これらのネジはボディーと同色にペイントされていますので、一度でもネジを付け直した場合、ネジ山の塗装部分が剥がれています

剥がれていることでドアやボンネットなど、そのパーツを交換したという疑いが持てます。
前後左右の同じパーツ取付部分と比較してみると違いがわかります。

ネジの触った跡をかくす為にネジにペイントしてカムフラージュしてあることもありますが、たとえペイントしたとしてもそのペイント自体がそこだけピカピカで塗装が綺麗など、他の同じパーツ部分と比較すればわかります。

(2)シーリングの状態確認

シーリングとは鉄板の重なり合う部分や溶接してある部分をシリコンなどでコーキングすることです。
わかりやすいのはドアの縁やトランクやボンネットの縁の部分にシーリングが施されています。

このシーリングは新車の段階では機械で行い、十分に乾ききって硬化してから塗装をします。
それが事故などで新しくドアを交換する場合には新品のドアは塗装がされていません。

板金で塗装する場合、中古車はペイントが焼けて新車時とは色が変わっていますので、その為に塗装されていないドアを他の部分と色合わせして塗料を調合し吹きつけ塗装をします。

ですのでドアやボンネットなど、後で購入するパーツは元はペイントされていないのです。
ここで問題になるのがシーリングです。

このシーリングは板金屋で行うのですが、十分に乾かして硬化させるには自然乾燥で何ヶ月もかかってしまいます。
その為まだ柔らかいうちにその上から塗装をしてしまうのです。

一旦塗装すると塗装皮膜内部のシーリング部分は二度と空気に触れることはありませんので、ずっと柔らかいままです。
その状態でシーリング部分を爪で押してやると・・「パキッ!」と塗装が割れる感じがします。

このパキっと割れる感じは明らかにそのパーツを交換しているということになります
ドアやボンネットの交換歴はこの方法で見分けます。
ちなみに、中古パーツを使えば、この現象は起こりませんので、見抜けません。

(3)隙間のつまり具合

フレームを修正しているような車は、ドアのような外装部品のすき間や高さ、出具合などがちがう事がありますので手で触ってみて段差がないか、すき間の間隔がちがってないか確認すればわかります。

バンパーのすき間や段差などは新車でもちがっていることがありますので、これだけでは見抜けない事もあります。1つのポイントとして覚えておきます。

(4)Aピラー・Cピラーの歪み

前方や後方から強い衝撃が加わると、その力はピラーを伝わって天井にも逃げようとします。
その時にピラーが歪む訳ですが、フロントやリアのガラスが割れるようなひどいものでなければ、そのまま軽い板金で済ませてしまうことが多いのでよく見ればわかります

本来はガラスを外して修正するのですが工賃も高くつきますし、素人目ではわかりにくいのでそのままにておく事が多いですね。

ただ歪みだけを見抜くのは難しいので、その周りから注意して見てみましょう。
例えば、ドアやフェンダーのボルトを触った跡があり交換の可能性があるなら、ピラーの歪みも考えられるわけです。

ですので部分的に見るのではなく全体的に事故歴を疑って、少しの変化から繋げていって推測する訳です。名探偵コナンばりの探究心が必要です。😀

例えば少しバンパーの塗装がおかしいと思ったら周りのフェンダーを疑いボルト等を確認します。
もし交換や板金の疑いがあれば、その周りのピラー部分の歪みも可能性があるので注意深く観察する必要があります。

このように探偵ドラマのように1つの異変から推測して観察していく方法がベストです。
単体だけ見ても見抜けないですし、1つ1つのパーツを全て確認するのは時間がかかります。

(5)修正機跡(クランプ跡

大きな事故を起こして車が大破した場合、修正機という機械で車のフレームなどの修正を行います。
その場合、ロッカーパネル(ジャッキをかける所)の下に、金属で挟み込んだ爪痕が残ります
この爪痕を隠す為にパテなどで埋めない限りは、そのまま爪痕が残るので修正機にかけたかどうかが判断できます。

この修正機跡があると、フレームにダメージがあるような大きな修理をしたことになります。
このような爪痕がつきますので、内側など鏡を使ってチェックしてみましょう。

(6)フロントガラスの交換歴

フロントガラスが交換されたかどうかは純正品に交換されている場合は判別できませんが、値段が安い外品が使われている場合には見分けがつきます。

純正部品には必ずその車のメーカー名がガラスの縁に記載されています。
これに対して外品の場合はメーカー名が入っていません
メーカー名が入っていなければそれは何らかの理由で交換してあるということになります。

但し、フロントガラスの交換歴は何も事故だけが原因のものばかりではありません。
飛び石などでのガラスだけの交換も考えられるので、ボンネットやフェンダーなどその周りもチェックする必要があります。

(7)樹脂パーツのチェック

最近の車は軽量化などが目的でヘッドライトまでもが樹脂で出来ています。
ウィンカーやレンズなどは昔からプラスチックの樹脂製品でしたが、これらが新品に交換されていれば明らかにキズや色褪せの具合が違っていますので確認します。

怪しいがよくわからない時は取付ボルトが触ってあるかどうかを確認しましょう。
これも何らかの原因でライトだけを交換した可能性もありますので、もし怪しい時は他と同じくその周りに修復跡がないかを確認することが必要です。

(8)タイヤの編摩耗

走行距離の多い車ではトーイン/トーアウト(タイヤが内側や外側に少しずれている)の調整をしていない車などがあります。
その場合フロントタイヤが内減りしている事などがよくありますが、タイヤの減り方が片側のみ明らかにおかしい場合は要注意ですね。

大きな事故ではなくても縁石などに強くぶつかった事のある車は、車体本体までダメージがなくても足回りだけにダメージがある場合もあるからです。
こういう車は左右のタイヤの減り方が大きくちがっていますので確認してみましょう。

(9)塗装面のチェックポイント

塗装部分が少しでもおかしければ板金したのではないか?
ということでその周りをじっくりと調べて行きます。

例えばドアの塗装の状態が少し違っていればドアを交換したかどうか取付ボルトを確認します。

また塗装面は真正面から見るのではなく、側面から確認します。
そうすることで、表面の細かい状態がわかりやすいからです。

しかしこの塗装面については素人が見て簡単にわかるレベルではありませんので、ここでは素人でも比較的簡単にチェックできる内容を紹介してみます。

塗装の肌をよく見る

塗装肌はボディーへの景色の映り込みの違いで判断します。
映り込みは、ゆず肌(みかん肌)と言われる荒れたものでは映り込みは悪く、肌がキレイなものだと映り込みが良すぎます。

ですので他の塗装面と比較してちがいを見極めます。
特に外車などは塗装の品質が悪くて新車時からゆず肌っぽいものもありますので、他の面との違いで判断しましょう。

色違い

初歩的ですが場所によって色の違いが分かる車も結構あります。
修復時の塗装は色合わせをしてから塗りますが、塗った後に年数が経つと元の色と塗ったものとの劣化の差が出る為に目立ってくることもあります。

板金屋さんによっては色合わせの下手っぴな職人さんもいますので、よく見ると少し色が濃い/薄いというのもあります。😲ロ゚)*)))∀゚))

マスキング

マスキングが下手っぴな板金屋さんもいますのでその場合は一目瞭然です。
つまり、本来塗装のない部分にも塗料が付着していたりもします。

特に面ではなく形状の入り組んだ部分(ボンネットの内側やドアのヒンジ部分)は、よくアラが出ます。
給油口の内側などは仕上げが悪かったりしますので、給油口のフタを開けて確認してみるとよいでしょう。

ホコリの混入

一般的に板金で塗装した場合はどうしてもチリやホコリが塗装面に混入してしまいます。
よって、よく塗装面を見ると極小の混入物がありますので、これも見分ける為の1つのポイントです。

ボディーの不自然な歪み

ボディーを側面から見た時に不自然に波打っていたりすればパテが盛ってある可能性が高いです。
わかりやすい見分け方は景色で、垂直や水平の直線的なものをボディーに映してみて、それがまっすぐに映らないようならその部分が歪んでいるということです。

☄昔、吉川晃司が乗っていたテスタロッサが売りに出された際に、事故車ではないのにボデイが歪んでいて不思議に思ったら、じつは御本人がボデイの上で踊っていたことがわかって笑うに笑えないプロもびっくりの伝説があります。😀

パテ痩せ

板金の際に時間を短縮するあまりにパテを十分に乾燥させなかった場合、年数が経つとパテが痩せてくることがあります。
この場合、パテ部分が歪んできます。

また小さくひび割れのようにつなぎ目がくっきりと浮き出てきます。
多いのがパテをサンドペーパーで磨いた時の磨きキズがうっすらと見えます。
これらはパテの厚塗りと作業時間短縮が原因です。

塗装膨れ・弾き

塗装時に皮膜の下に水分が残っていたり混入したりすることにより、時間が経ってから水膨れのような状態が起こります。
また油分が残っていた為に塗料が弾かれたようになるものもあります。

このような箇所は、なんらかの修理がされたことになります。
ボディー表面ではあまり見られませんが、ボンネットの内側などでは見かけます。

特にボンネット内はフレームやインナー部分ですので、そこにこのような跡があれば完全な修復歴車となります。

ンジンルーム内の塗装割れ

一番多いのがエンジンルーム側面のインサイドパネルと呼ばれる部分の歪みです。
よくみないとわかりませんが、ヘッドライトの内側やインサイドパネルの内側等で塗装が少し浮いていたり割れていたり錆びていたりします。
これは歪みの為に塗装が剥がれたものです。

このようにエンジンルーム内部のパネルに歪みが来るということは、外部からはかなり大きな衝撃が加わったものです。



【修復歴車とは】
日査協、中販連、公取協などの統一基準として修復歴車と定義されているのは、以下の部位を交換したり、あるいは修復(修正・補修)したものが修復歴車(事故歴車)としています。

クルマの基本骨格(フレーム)部位を交換、あるいは修復した車両は痕跡により価値の減価(価格落ち)が発生します。
修復歴車は相場より割安なのが通例です。

①フレーム
②クロスメンバー
③フロントインサイドパネル
④ピラー(フロント(Aピラー)、センター(Bピラー)、リアー(Cピラー))
⑤ダッシュパネル
⑥ルーフパネル
⑦フロアパネル
⑧トランクフロアパネル
⑨ラジエターコアサポート(交換のみ)

価格の面では逆に修復歴車はオススメ
修復歴車=悪い車というイメージがありますが、修復歴車の全てが大事故を起こしたダメな車という訳ではなく、お金をかけてしっかり直した修復歴車だと見た目も走りも全く問題ない場合が多いです



【機関・その他】
中古車を確認する場合はこの機関部分が一番の要注意項目です。
見た目ではわからない部分なのであとで車の値段よりも修理代の方が高くつくこともあります。

特に、エンジンをかけてある程度時間がたたないと現れない現象や、実際に走ってみないとわからないトラブルがほとんどですので、外装の修復歴よりもこちらの方が要注意です。

☄体験談でアルファロメオ156を落札した際に、エンジンが暖まるとアクチュエーターがダウンするという故障に見舞われました。😭
納車してから車検場にナンバー登録(交換)に行く途中に国道でSTOP!
ガソリンメーターが低かったのでガス欠かと思って近くのGSまで歩いて?ガソリンを買いにいきました。
でも燃料入れてもエンジンかからず・・
デイ-ラーに電話したらボンネットを開けて左の方にある部品を手で強く叩いてみてください!というので、やってみたらなんとエンジンが掛かって車検場にたどり着くことができました。

(1)パワーステアリング

まず左右にいっぱいまでハンドルを回してみて、パワーステアリングがちゃんと効くかどうかを確認します。
次にハンドルを目一杯きった時の異音を聞きます。

キュイーンといような音はある程度しますが、その音があきらかに大きい場合などは油圧ポンプが悪い可能性があります。

ポンプはエンジン前方にあるベルトの一本が回しており、上に「パワーステアリングフルード」と書いてあるリザーバータンクを確認します。
ポンプそのものが故障している場合は交換が必要になります。

また、このタンクからオイル漏れがないかを確認します。
2本のホースがギアボックスに繋がっていますので、このホースの取付部分等を見てオイル漏れの有無を確認します。

①ハンドルを左右に切って異音の確認
②ポンプ周りのオイル漏れの確認

この2点でパワステはほぼチェックOKです。

(2)ラヂエター

ラヂエターはまずエンジンが冷えている時にキャップを開けて、キャップの裏のゴムの劣化やサビの有無を確認します。
冷却水がキレイな緑色や赤色なら問題ありませんが、茶色いサビ色だった場合は注意が必要です。

①キャップのゴムの劣化とサビの付着
②冷却水の色
③冷却水の量

基本的にラヂエターコアは狭くて細い通路なので、サビなどで目詰まりするとその通路が塞がり水温が上がりぎみ、もしくはオーバーヒートを起こします。

オーバーヒートを経験した車は、冷却水はカフェオレ色をしています。
または冷却水の量も極端に少ないです。
この場合は実際に車を走らせると、すぐにオーバーヒートします。

アイドリング状態ではなかなか水温が上がりませんが、エンジンに負荷をかけると一気に上昇しはじめます。

このような状態では車を走らせることもできませんし、エンジンヘッドを降ろして研磨やガスケット交換をしなければなりませんね。

これはオーバーヒートによりガスケット抜け、ひどい時はヘッドの歪みでシリンダー内のエアが冷却水経路に入りこんで急激な水温上昇が起こるものです。

これらをチェックする方法は、まずラジエターキャップを開けたままエンジンをかけておきます。
小さな泡がぶくぶくといつまでも出続けるようならガスケットが抜けています。
ひどいものは、大きな泡がボコボコと出てきてアクセルを吹かすと冷却水が飛び出します。

これらの現象がまったく無いのに水温が高めか低めの場合はサーモスタットの異常が考えられます。
これは冷却水が冷えている時に温度によって弁が閉じたり開いたりするものです。

温度で変化する金属(バイメタル)のバネが延びたり縮んだりして、弁の開閉をするものです。
これはカーショップなどでも売っている安いものなので自分で交換も可能です。

冷却水温度もセンサーが見てますので、なんらかのエラー表示がされるものも多いです。
ガスケット抜けは国産の普通車であれば滅多にありませんが、走行距離の多い軽自動車は初めから疑って下さい。
あと普通車でも外車の場合はよくありますね。

①エンジンが冷えている時にキャップを開けて冷却水の色を見る。カフェオレ色なら×
②冷却水がキレイならキャップを外したままアイドリング。泡が出なければOK
③キャップを閉め水温の上昇具合を確認、高めか低め
☄①②が問題なければ、サーモスタットのみの問題と思われます。

(3)エンジンオイル

オイル交換をマメにしていない車は、エンジンオイルにカーボンやスラッジが溜まっています。
これを確認するにはエンジンのオイルキャップを外して、キャップの裏側やエンジン内部を確認します。
カーボンが付着していれば注意が必要です。

たまにカーボンやスラッジがオイルポンプやフィルターに目詰まりしてオイルランプが点灯することもあります。
オイル量は規定通りなのにオイルランプが点灯するのは目詰まりが考えられます。

オイル漏れのチェックも行います。
エンジンの下部を除いてみると、オイルが滲んでいたり垂れていたりします。

エンジンルームを覗いてみて、エンジンのガスケット周りやミッションの継ぎ目などからオイル漏れしている事が多いです。
これは各部のガスケットやパッキン類の劣化によるもので、外車などは特に多いので注意です。

☄走行距離に関係なくマメにオイル交換しているかどうかで個体の状態差がでます。
よって、走行距離や年式だけで中古車を判断するのは意味のないことです。

(4)ブレーキ

ブレーキの効き具合などは乗ってみないとわかりませんが、まず外観で判断するのはブレーキパッドの量くらいです。
外観から判断できますのでまずはここを見てください。

あとはオイル漏れを確認しましょう。
マスターシリンダーの周りなどはホース劣化などで漏れているものもあります。
またホイールの内側を見てオイルが飛び散っていたりしたら最悪な状態ですので注意が必要です。

ブレーキオイルの量はパッドの減りと共に油面が下がっていきますので、少ないからといって漏れているわけではありません

ブレーキは実際に運転してみて効き具合などを確かめるのが一番ですが、実際に運転できない場合は、ブレーキの踏み具合なども確認するとよいでしょう。

たまに、踏んでも手応え(足応え?)がなく、フニャっと下まで踏めてしまうこともあるので、実際にペダルも踏んで確認してみましょう。

(5)エンジンの異音

エンジンをかければ誰でもわかる事ですが、ベルトの滑りなどの音はエンジンが冷えている時は音がな鳴り、暖まると消えるものもあります。

同じようにエンジン内部のタペット音なども、冷えている時はかなりガラガラと音はしていても暖まると静かになることが多いです。

逆にウォーターポンプの異音などはエンジンが暖まってくるとヒュルヒュルと音が出てきますので、水温が安定するくらいまではエンジンを掛けっぱなしにしておきましょう。

異音に関してはそれが何が原因の音なのか、なかなか特定しにくいものです。
こればかりは文章では表現できませんが、あきらかに異常な音というのは誰でもわかりますので、原因がわからないような音の出る車は手を出さないのが無難です。

(6)マフラーからの白煙

案外見落としてしまうのがマフラーからの白煙です。
特にターボ車はこまめにオイル交換をしないと、スラッジやカーボンが高速回転するタービンの軸に負担をかけ摩耗してガタがきます。
そこからオイルがタービン内に入る為にオイルが燃えてマフラーから白煙を出します。

軽自動車のタービンは寿命が短いので消耗品と考えてもいいくらいです。
マフラーから大量の白煙を吹きますのでチェックしてみてください。

実際に運転すればターボが効かないか効きが悪い。
というのですぐにわかりますが、車を止めた状態でエンジンをふかしても回転はあがるので後方を確認しない限り見落とすこともありますので注意です。

過走行のターボ車はリスクが高いということですね。

(7)プラグ・プラグコードの劣化

これも実際に運転してみないとわかりにくい症状です。
プラグやプラグコードの劣化により1気筒死んでしまってる事がままあります

この場合でもエンジンはちゃんとかかりますしアイドリングも正常です。
よく観察すると、少しエンジンの振動が大きい吹けが悪いのがわかりますが、元々振動の多い軽四などはわかりにくいです。

実際に運転してみると全然トルクがなく坂道では全然加速しない、スピードがでない状態です。
プラグとコードを交換してもそう値段はかかりませんが、高級車だと10万円近くかかったりしますので注意してエンジンの状態のチェックが必要です。

(8)水漏れ

水漏れはラヂエターとウォーターポンプからがほとんどです。
水漏れがあればすでにラジエター内の水はかなり減っていますが、エンジンをかけて冷却水経路に圧力をかけてみると、各接合部から水漏れを起こしているものがありますので注意して確認します。

(9)ドライブシャフト

ドライブシャフトのトラブルは、FFや4WD車などフロント駆動の車に多く発生します。
特に軽四の過走行車や低年式の車はほとんどといっていいほどドライブシャフトから異音がします。
これはハンドルを目一杯きって車を動かすと、ガリガリとかカタカタという大きな音がします。

ドライブシャフトのブーツが破れたまま走行しているとグリスが抜けて、ベアリング部に水や砂等が入ってベアリングにガタがきて音がでます

ブーツ自体がゴム製で消耗品なので破れてしまいます。
すぐに発見してブーツのみ交換すればよいのですが、ドライブシャフトから音が出てしまうとアウターベアリング、もしくはドライブシャフトごと交換が必要になります。

ハンドルを目一杯きってフロントホイールの内側を除いてみると、ドライブシャフトブーツが見えるので破れていないか確認しましょう。

もし破れていたら最近破れたのか長時間経ってドライブシャフトまでやられているのか、判断がつきませんので実際に動かしてみるか手を出さない方が無難ですね。

(10)オートマティックトランスミッション(AT)

ATは、滑り・変速ショック・ギア抜け・オイル漏れなどが注意するチェックポイントです。
滑りは実際に走行してみないと分かりませんが、走行チェックの際はアクセルを踏み込んでギアの変速回数を数えながら引っ張ってみます。

故障の症状では特定のギアだけが滑っていて他のギアは問題ないということもあります。
また、なんらかの電気的トラブルでオーバードライブに入らないなど特定のギアのみのトラブルもあります。

変速ショックはATフルードの劣化や過走行の車に多くでる症状です。
止まっている状態でNからDに入れると、ギアが繋がった時にガタンとショックがありますが、このギアが繋がるまでの時間が1~2秒と長くなってくるものがあります。

ショック自体の大きさは、エンジンマウント・ミッションマウントの劣化などで大きくなったりします。
しかしギアが繋がるのに時間がかかるのはAT自体が滑り出している前兆で、こうなるとあとはATが壊れるのを待つばかりになります。

過走行やATフルードの劣化が原因ですが、ここでATフルードを新しく交換すると完全にATが滑り出して、トドメを刺すことになります。
よって下手にATフルードの交換もできません。

まさに自分の車がこういう状態なら完全に壊れる前に処分するのが賢明ですね。

(11)ショックアブソーバー

ショックアブソーバーは、日本語で言えば減衰機とでもいうのでしょうか。
つまり、ショックアブソーバーはバネで車の上下の振動を吸収しているのに対して、そのバネの揺れを抑える役目をしています。

このショックアブソーバーがないと車はいつまでも上下にボヨンボヨンと揺れ続けてしまいます。
この揺れを抑えるショックアブソーバーが機能を果たさなくなると、車は全く安定しません。

チェック方法としては、車体を上下に大きく揺らしてみてその揺れがピタっとすぐに止まれば正常です。
逆にいつまでも小さな揺れが続くようであれば、機能を果たしていません。

また車体の下を除いてショックアブソーバーからオイルが滲んでいないかを確認します。

高級車にエアーでサスペンションの制御をしているクルマがあります。
これはコンピューター制御で車体の重さなどを感じて調整するもので、古いタイプのものは故障しやすいことで有名です。

コンピュータ制御ですので異常があればチェックランプがつきますのですぐにわかりますが、ランプが付かないこともあるので、車体を上下にコントロールするコントロールスイッチを操作して、ちゃんと機能するかの確認が必要です。

(12)タイミングベルト

タイミングベルトは、エンジン内部のクランクシャフトとカムシャフトを繋いでるベルトです。
これが切れるとエンジンは止まってしまいます。

昔のスポーツカーや最近の車ではベルトではなくチェーンのものあり、その場合は切れる心配はありません。

国産車ではメーカーの交換目安推奨値は10万kmと表示されてるものが多いですが、外車となると推奨が10万kmでも実際は5万kmくらいで切れてしまうものもあります。

過走行の車はタイミングベルトを交換しておけば安心です。
国産車ならディーラーで3万円~5万円程度で交換してくれます。

☄これがテスタロッサだとエンジンの脱着が必要になるので30万円以上かかります。
エンジンを下ろすのならクラッチも交換して・・などになると100万円近いコースに😭

話し逸れましたが、国産車でもタイミングベルトの内側にウォーターポンプが取り付けてある車が多いのでベルト交換の際はウォーターポンプもいっしょに交換するのがお奨めです。

逆にもしウォーターポンプから水漏れや異音が出て交換しなければならない場合はタイミングベルトを外さなければなりませんので、工賃の事を考えれば過走行や低年式の車はいっしょに交換しておくのがベストですね。

タイミングベルトの部品には交換履歴のステッカーが入ってますので、交換したらエンジンルーム内に交換日と距離を書いたステッカーが貼ってあります。
でも鵜呑みにするのは危険です。

ベルトの劣化状態を目で見るのは、国産車ならエンジン側部のカバーを外せばベルトが見えますので、ひび割れや弛みを自分の目で確認するのが安心確実です。

(13)エアコンのチェック

当然のことですが、まずはエアコンが効くかどうかを確認します。
効いていればまず問題ありません。

但しなかにはガスが漏れているのにガス充填だけをして、その場しのぎでエアコンを効かせているものもありますので、そういうクルマは当然時間が経てばガスが抜けて効かなくなります。

少しだけ効くという場合は、冷媒配管のジョイント部のパッキンが劣化して少しずつ漏れだしており、このパッキンを交換すれば直ります。
これはジョイント部をすべてチェックして濡れていたり汚れていたりする所が漏れているところです。

このパッキンを交換するには一度配管を外さないといけないので、またガスの充填が必要になります。止まっていると効かないが走り出すと効くという時は、アイドルアップの故障が考えられます。

アイドリング時はエアコンのコンプレッサーを回すことでエンジンに負荷がかかり回転数が落ちてしまうので、それを補う為にコンプレッサーの作動と連動してアイドリングを上げるのがアイドルアップです。
アイドリング時にエアコンのスイッチを入れてエンジン回転数が上がるようなら、アイドルアップは正常に働いている為、他に原因があります。

完全に効かない場合は完全にガスが抜けきっている場合が多いです。

ガスがある一定量以下になると保護回路が働き、コンプレッサーは作動しなくなります。
正常であればガスが抜けることはないので、どこかにガスが抜けてしまうトラブル箇所があるということですね。

一度ガスを入れてみてコンプレッサーが動き出せば、コンプレッサー自体は問題ないということになります。

コンプレッサー自体の故障もありますが、その場合はコンプレッサーのプーリーが重たくなったり回らなくなったりしますのでベルトが鳴き出します。
単なるベルトが弛んでる場合もありますので、ベルトが鳴る時は一度ベルトの弛みを張り直して様子をみましょう。

完全にロックしてしまった場合はベルトが空回りしてベルトが焼けてくるので煙りが出てきます。
こういったようにエアコンのトラブルは素人では原因を判別しにくいものです。

トラブルの時は修理工場ではなく、専門の電装屋さんに修理に出した方がいいです。

☄わたしのテスタロッサもエアコンダウンで夏はお休みです。😭
地球温暖化?で真夏以外も暑い日が多くなっているので涼しい顔をして乗る技術の習得が必要です。

☄事故車や修復歴車の見分け方はこのように様々で、また中古車の故障トラブルも知識と対処を少しでもわかっていると安心ですね。

フェラーリを原価で手に入れる方法❼』に続く~

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